子供の不正を見破る方法

<ポイント>
  • 不正を見破るには多くの方法があるので、状況に応じて使い分けると良い。
  • 不正をした生徒に注意をするのは当然だが、不正をした背景を考えることも非常に重要である。

子供の不正を見破る方法

 全員とはいいませんが、かなり多くの子供はずるい行動をとることが多いです。
 例えばカンニングをしたり、自習中に解答を見て写したりなど、不正をして結果だけ良く見せようということが、特にモチベーションの低い子供や小学生の子どもに多く見られます。

 塾の先生は当然そのような不正がないようにある程度の工夫をしますし、不正をするような生徒かは常に目を光らせています。

 しかし、経験のない先生の場合、不正を見破るのは難しく、時には生徒が不正をしていることが頭に浮かぶことさえないこともあります。
 今回は生徒が不正をしているかを疑った場合、確かめる方法を書きます。

(1)生徒の様子を見る

 比較的小心者で不正に慣れていない生徒の場合、顔に出ます(笑)。
 その日に限って妙に挙動不審であったり、よくしゃべったり、声が緊張している様子だったりしたら、まあ大抵の場合何らかの不正があります。
 このケースは意外とありますが、不慣れな感じがしてなんとなく可愛いです(笑)。
 ただし、そこでスルーすると、「不正したけど大丈夫だった」という印象を与えますので、後で不正がエスカレートする場合があります。授業終了後でもいいので、可哀想ですがその日のうちに注意しましょう。
 こちらはこのような兆候が見えたら、他の方法で裏をとって、その日のうちに保護者に相談するようにしています。
 そうすると大抵の場合再発は抑えられます。

(2)答えから解法を類推する

 大抵の生徒は不正をして際に、全問正解をすると怪しまれるので、間違えた回答をいくつか作ります。

 そこで、基本的に生徒が惜しいと思うのは「数字が近い」というところにあります。なので、不正をして出した答えは「実際の答え±1」など、数字が近い答えを出してきます。

 しかし、実際には「×2を忘れた」とか「本体答えとは違うものを答えにした」などのミスが大半です。
 なので、生徒が間違えている場合、「どのように間違えたのか」を推測する習慣をつけておけば、生徒が出した答えが、「実際解いてみて惜しい」のか「惜しいように見せかけようとしているだけ」なのかは簡単に見分けることができます。

 一見難しいようですが、「どのように間違えたのか」を推測することは講師としての基本スキルです。
 ある程度熟練が必要ですが、熟練したら非常に高精度に生徒の不正を見破ることができますので、是非身につけましょう。

(3)引っ掛ける

 解答を見る生徒の場合、当然チャンスがあれば見ることが増えます。そこで、解答を見やすいシチュエーションを作って、生徒の不正を誘導するやり方があります。

 その方法は非常に簡単です。

 まず、授業中に課題を出して、解答を、敢えて手に取れる場所に置き、位置を記憶します。
 そして、「ちょっとトイレ行くから」などの言葉を残して席を外します。
 そこで戻って来た時に微妙に位置が変わっており、生徒の正答率が高かった場合は大体答えを見たことに間違いありません。
 
 この方法は「過去に答えを見た疑いのある生徒」が「もう答えを見なくなったか」を確認するために使うと便利です。

(4)解法を聞いてみる

 答えを見て解く生徒は解法や難易度などは当然知りません。
 なので、もしその生徒では解けなさそうな難易度の高い問題を正解していた場合、答えを見た疑いがあります。
 その時は「この問題どうやった?」と聞いてみて、きちんと説明できるかをチェックします。
 全くわかっていなければ高確率で答えを見ています。



以上、見破り方を4つ挙げました。
 実際にはもっと多くの要素から総合的に判断しますが、細かいテクニックは経験による感覚が重要になることが多いので、ここでは挙げていません。

 また、忘れないでほしいことは、「答えを見る生徒にも事情がある場合がある」ということです。
 「サボりたい」というときは勉強に対して疲れているのかもしれませんし、場合によっては「宿題が多過ぎる」「課題が難しすぎる」などの事情で、やむなく答えを見ている場合もあります。
 答えを見るような生徒がいたら、不正を見破ると同時に、どのようなことが背景にあるのかを考えるようにしましょう。

 後で癖になってしまっては困るので、当然注意する必要はありますが。

  • 最終更新:2012-09-09 14:54:28

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